第3節 我が国における新たな兆し

■2 楽しみ方

(楽しみ方の多様化・深化)
■人・地域・企業による“手づくり”の公園(大阪府営泉佐野丘陵緑地)
 大阪府営泉佐野丘陵緑地は、従来の行政中心のスタイルではなく、開園前から府民と行政が協働して作り続ける公園として計画され、開園後も協働による公園づくりを継続している。開園にあたり、高齢者を中心とする公園ボランティアを講座等により育成し、コミュニティ化することにより、その方々を中心に現在約100名が公園内で活動するまでになっている。この活動を通じて、高齢者をはじめ、人のつながりを生む場が創出されるとともに、それらが社会貢献活動につながっている。
 
図表1-3-5 府民ボランティア団体「泉佐野丘陵緑地パーククラブ」
図表1-3-5 府民ボランティア団体「泉佐野丘陵緑地パーククラブ」

■国内旅行需要の伸長傾向
 日本人の国内旅行消費額および国内旅行延べ人数は、ともに伸長傾向にある(図表1-3-6)。また、訪日外国人旅行者数は2017年に過去最高の約2,869万人となっており、地域の観光資源などにも、大きな影響を与えている。
 
図表1-3-6 日本人国内旅行の動向
図表1-3-6 日本人国内旅行の動向
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 「モノ」消費から「コト」消費に移行している訪日外国人の旅行需要等も踏まえ、体験型観光についての消費を促していくことが必要となっている。歴史や文化だけにとどまらない新たな観光資源の開拓等、官民のそれぞれの主体が取り組むべき具体策の検討が進められている。
 また、このような既存の資源や人を活かし、観光の魅力を向上させる取組み等は、「楽しみ方」を充実させるものとして期待される。さらに、このような取組みが、地域の関連事業者や住民等の多様な関係者により戦略的に行われることで、内外の人材等多様な関係者とのつながりが生まれることも考えられる。


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