コラム ワーケーション  国内外のリゾート地や帰省先など、休暇中の旅先で仕事をするテレワークである「ワーケーション」が注目を集めています。「ワーケーション」とは、ワーク(仕事)とバケーション(休暇)のことを言い、長期滞在先でパソコンなどを使って仕事をすることを指します。  日本航空(株)では、空港などでシフト勤務をする社員を除いた約4,000人を対象に、平成29年の夏よりテレワークの一環として、ワーケーションを取り入れました。これは休暇の取得促進が目的であり、ワーケーションとして認めるケースとそうでないケースがあります。例えば、3日間の休暇のうち、2日目の午後だけを勤務にあてることは認められます。しかし、連休のすべて午前中だけお休みし、午後を仕事にあてる場合は、勤務割合が多いため認められません。旅先で仕事をする新しい働き方を推進することで、旅行の機会や家族と過ごす充実した時間の創出を狙っています。実績としては、2017年7〜8月の2ヶ月間のトライアルで、34人が利用しました。利用者の感想として、「業務の都合で帰省を断念しようとしたが、ワーケーションの利用で予定通り帰省することができた」、「日ごろよりテレワークをしているが、ワーケーションは職場とは異なった環境で気分を変えることができ効率よく業務ができた」という意見が挙がっています。  企業だけでなく、地方自治体も積極的にワーケーションの呼び込みを行っています。例えば、和歌山県では、全国の地方自治体に先駆けワーケーションを推進・PRしています。世界遺産・熊野古道の修繕活動等のCSR活動企画やWi-Fi環境のある仕事場の提供を含むワーケーション体験会を開催するとともに、ワーケーションPR動画の作成等を行っています。  「働き方改革」が叫ばれている現在、働く場所を変えることで心身ともにリフレッシュができ、業務の生産性を上げながらも地方活性化に貢献できるワーケーションは、新しい働き方として期待されています。 図表1-3-2 ワーケーション 図表1-3-3 ワーケーション 図表1-3-4 熊野古道の修繕活動