■2 観光の現状
(1)国内旅行消費額
平成30年の国内旅行消費額は、宿泊旅行と日帰り旅行の合計で20.5兆円(対前年比3.0%減)となった。
国内旅行消費額のうち、宿泊旅行消費額は15.8兆円(対前年比1.7%減)、日帰り旅行消費額は4.7兆円(対前年比7.0%減)となった。
(2)訪日外国人旅行者数
平成30年の訪日外国人旅行者数は、3,119万人(対前年比8.7%増)と初めて3,000万人を突破し、6年連続で過去最高を更新した。
国籍・地域別では、中国が約838万人と最も多く、初めて800万人を超えた。また、ビジット・ジャパン事業注1の重点20市場注2のうち、香港を除く19市場において、年間での過去最高を記録した。
図表II-3-1-1 訪日外国人旅行者数の推移
(3)訪日外国人旅行消費額
訪日外国人旅行者数の増加に伴い、平成30年の訪日外国人旅行消費額は、4兆5,189億円と過去最高を記録した。
国籍・地域別では、中国が1兆5,450億円(構成比34.2%)、次いで韓国が5,881億円(構成比13.0%)、台湾が5,817億円(構成比12.9%)、香港が3,358億円(構成比7.4%)、米国が2,893億円(構成比6.4%)の順となっており、これら上位5カ国で30年の訪日外国人旅行消費額全体の73.9%を占めた。
(4)訪日外国人旅行者に占めるリピーター数
平成30年の訪日外国人旅行者に占めるリピーター数は1,938万人(対前年比10.0%増)となった。
特に香港や台湾は、30年の来訪回数2回目以上の方の割合がそれぞれ85.6%、82.4%となっており、リピーター率が高くなっている。
(5)訪日外国人の地方部における延べ宿泊者数
平成30年(速報値)の訪日外国人旅行者の地方部における延べ宿泊者数は3,636万人泊(対前年比11.3%増)となった。対前年比でみると三大都市圏(11.1%増)を上回っており、都道府県別では、青森県(対前年比45.7%増)、宮城県(対前年比45.1%増)、山形県(対前年比37.0%増)等で大きく伸びた。
(6)アジア主要国における国際会議の開催件数に占める割合
平成30年の国際会議開催件数は492件(対前年比18.8%増)、イタリアに次ぐ世界7位となった。また、アジア主要国における国際会議の開催件数に占める日本のシェアは30.3%となり、引き続きアジア地域で1位を記録した。
(7)出国日本人数
2018年の出国日本人数は、1,895万人(対前年比6.0%増)で過去最高を記録した。
注1 平成15年から開始した訪日外国人旅行者の増加を目的とした訪日プロモーション事業
注2 韓国、中国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド、豪州、米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、スペイン