■1 道路交通環境問題への対応
(1)自動車単体対策
1)排出ガス低減対策
新車の排出ガス対策に関しては、乗用車、トラック・バス及び二輪車について国際調和排出ガス試験法を導入しており、世界的にトップレベルの排出ガス規制を適用している。
図表II-8-6-1 自動車からの浮遊粒子状物質(SPM)、窒素酸化物(Nox)の排出量と走行速度の関係

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また、平成27年9月に発覚したフォルクスワーゲン社の排出ガス不正問題を契機としてディーゼル乗用車等の型式指定時に路上走行検査を導入し、34年から順次適用開始することとしている。
一方、排気管から排出される有害物質を規制値よりも大きく低減させる自動車については、消費者が排出ガス低減性能に優れた自動車を容易に識別・選択できるよう、その低減レベルに応じ、低排出ガス車として認定する制度を実施している。
東京、名古屋、大阪等の大都市での排出ガス対策については、「自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法(自動車NOx・PM法)」に基づく対策等を実施している。
2)騒音規制の強化
自動車騒音対策に関しては、定常走行時の寄与率が高い四輪車用タイヤ騒音の低減対策として、タイヤ単体による騒音規制に係る国際基準を導入し、平成30年4月から順次適用を開始している。
(2)交通流対策等の推進
1)大気汚染対策
自動車からの粒子状物質(PM)や窒素酸化物(NOx)の排出量は、発進・停止回数の増加や走行速度の低下に伴い増加することから、沿道環境の改善を図るため、バイパス整備による市街地の通過交通の転換等を推進している。