3 観光立国推進基本法の成立と観光立国推進基本計画の策定  観光の持つ意義を踏まえ、平成15年以降、観光立国の実現を国家的な政策課題として位置付け、政府を挙げて様々な取組みが行われたところであり、18年12月には「観光基本法」を全面改正する「観光立国推進基本法」が成立し、19年1月1日より施行された。これに基づき、同年6月には、観光立国の実現に関する基本的な計画である「観光立国推進基本計画」が閣議決定された。同基本計画では、これまで重点を置いてきた外国人の訪日旅行に加え、日本人の海外旅行及び国内旅行の促進という3つの視点から取組みを強化することとされるとともに、今後達成すべき5つの基本的な目標が年次を定めて掲げられ、その実現のための具体的な施策が定められた。 【観光立国推進基本計画における5つの基本的な目標】 1) 訪日外国人旅行者数を平成22年までに1,000万人にすることを目標とし、将来的には、日本人の海外旅行者数と同程度にすることを目指す。 2) 我が国における国際会議の開催件数を平成23年までに5割以上増やすことを目標とし、アジアにおける最大の開催国を目指す。 3) 日本人の国内観光旅行による一人当たりの宿泊数を平成22年度までにもう1泊増やし、年間4泊にすることを目標とする。 4) 日本人の海外旅行者数を平成22年までに2,000万人にすることを目標とし、国際相互交流を拡大させる。 5) 旅行を促す環境整備や観光産業の生産性向上による多様なサービスの提供を通じた新たな需要の創出等を通じ、国内における観光旅行消費額を平成22年度までに30兆円にすることを目標とする。