コラム　ICTで変わる建設施工現場

　現在、道路工事などの施工現場でICTを利用した新たな施工方法（情報化施工）が始まっています。
　例えば、舗装工事では、設計データから3次元デジタルデータを作成し、そのデータを使って建設機械の排土板の上げ下げなどを自動制御することによって、作業員の技能に左右されずに設計データどおりの精度の高い施工を実現できます。また、建設機械が自らの位置・高さを計測することにより、現場に設置する基準点や仕上がり形状の計測作業が省略でき、施工のスピードアップが可能となります。
　さらに、このような品質等に関する施工時のデータは電子データとして記録されるため、監督・検査の合理化につながるとともに、それを活用して完成後の維持管理を効率化することも期待できます。
　このように、品質確保やコスト縮減、熟練作業員不足への対応など、これからの建設施工に求められるニーズや課題に応えるため、情報化施工の施工現場への積極的な導入、普及促進に向けて国土交通省としても取り組んでいきます。

排土板を設計どおりに自動制御

夜間でも精度の高い舗装工事