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国土交通白書 2020

第1節 観光をめぐる動向

■2 観光の現状

(1)国内旅行消費額

 令和元年の国内旅行消費額は、宿泊旅行と日帰り旅行の合計で21.9兆円(対前年比7.1%増)となった。国内旅行消費額のうち、宿泊旅行消費額は17.1兆円(対前年比8.6%増)、日帰り旅行消費額は4.8兆円(対前年比2.0%増)となった。

(2)訪日外国人旅行者数

 令和元年の訪日外国人旅行者数は、3,188万人(対前年比2.2%増)と昨年に続き3,000万人を突破し、7年連続で過去最高を更新した。国籍・地域別では、中国が約959万人と最も多く、初めて950万人を超えた。また、ビジット・ジャパン事業注1の重点20市場注2のうち、韓国を除く19市場において、年間での過去最高を記録した。

図表II-3-1-1 訪日外国人旅行者数の推移
図表II-3-1-1 訪日外国人旅行者数の推移
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(3)訪日外国人旅行消費額

 訪日外国人旅行者数の増加に伴い、令和元年の訪日外国人旅行消費額は、4兆8,135億円と過去最高を記録した。国籍・地域別では、中国が1兆7,704億円(構成比36.8%)、次いで台湾が5,517億円(構成比11.5%)、韓国が4,247億円(構成比8.8%)、香港が3,525億円(構成比7.3%)、米国が3,228億円(構成比6.7%)の順となっており、これら上位5カ国で元年の訪日外国人旅行消費額全体の71.1%を占めた。

(4)訪日外国人旅行者に占めるリピーター数

 令和元年の訪日外国人旅行者に占めるリピーター数は2,047万人(対前年比5.6%増)となった。特に香港や台湾は、元年の来訪回数2回目以上の方の割合がそれぞれ88.1%、86.8%となっており、リピーター率が高くなっている。

(5)訪日外国人の地方部における延べ宿泊者数

 令和元年(速報値)の訪日外国人旅行者の地方部における延べ宿泊者数は3,921万人泊(対前年比1.9%増)となった。都道府県別に対前年比でみると、宮城県(対前年比34.8%増)、山形県(対前年比33.1%増)、静岡県(対前年比30.4%増)等で大きく伸びた。

(6)アジア主要国における国際会議の開催件数に占める割合

 令和元年の国際会議開催件数(速報値)は527件(対前年比4.4%増)、世界8位となった。また、アジア主要国における国際会議の開催件数に占める日本のシェアは30.4%となった。

(7)出国日本人数

 2019年の出国日本人数は、2,008万人(対前年比5.9%増)で、2020年までに日本人海外旅行者数を2000万人にするという政府目標を、1年前倒しで達成した。

  1. 注1 平成15年から開始した訪日外国人旅行者の増加を目的とした訪日プロモーション事業
  2. 注2 韓国、中国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド、豪州、米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、スペイン