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国土交通白書 2020

第7節 地球環境の観測・監視・予測

■2 地球環境の予測・研究

 気象庁及び気象研究所では、世界全体及び日本付近の気候の変化を予測するモデルの開発等を行い、世界気候研究計画(WCRP)等の国際研究計画に積極的に参加している。また、炭素循環過程等を含む地球システムモデルや高解像度の地域気候モデルの開発及び温暖化予測研究を行っている。高度化した地域気候モデルにより21世紀末の日本の気候を予測した「地球温暖化予測情報第9巻」を公表(平成28年度)するとともに、都道府県ごとの予測情報も公表している(29~30年度)。このような取組みにより、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書(25~26年に公表)、地球温暖化対策計画(28年5月閣議決定)や気候変動適応計画(30年11月閣議決定)、地方公共団体等による適応策策定に向けた取組みに対し積極的に貢献した。

 国土技術政策総合研究所では、治水、利水、環境の観点からの気候変動適応策に関する研究成果を気候変動適応策に関する研究報告(29年)等として公表した。また、研究成果は社会整備審議会答申「水災害分野における気候変動適応策のあり方について」(27年8月)、国土交通省気候変動適応計画(27年11月)等に反映された。