
国土交通白書 2021
第1節 観光をめぐる動向
( 1 )国内旅行消費額
令和2年の日本人国内旅行消費額は、宿泊旅行と日帰り旅行の合計で約10.0兆円(対前年比54.5%減)となった。日本人国内旅行消費額のうち、宿泊旅行消費額は約7.8兆円(対前年比54.7%減)、日帰り旅行消費額は約2.2兆円(対前年比53.9%減)となった。
( 2 )訪日外国人旅行者数
令和2年の訪日外国人旅行者数は、新型コロナウイルス感染症の影響により2月以降大きく減少し、対前年比87.1%減の412万人となった。また国籍・地域別では、中国が107万人と最も多く、台湾69万人、韓国49万人となった。

( 3 )訪日外国人旅行消費額
令和2年の訪日外国人旅行消費額は、2020年4-6月期、7-9月期、10-12月期の調査が中止となったが、1-3月期の調査結果により試算すると7,446 億円となった。国籍・地域別では、中国2,536億円(構成比34.1%)、台湾1,084億円(同14.6%)、香港576億円(同7.7%)、米国456億円(同6.1%)、韓国429億円(同5.8%)の順で多くこれら上位5カ国・地域で全体の68.2%を占めた。
( 4 )訪日外国人旅行者に占めるリピーター数
令和2年の訪日外国人旅行者に占めるリピーター数は、2020年4-6月期、7-9月期、10-12月期の調査が中止となったが、1-3月期の調査結果により試算すると293 万人となった。
( 5 )訪日外国人の地方部における延べ宿泊者数
令和2年(速報値)の訪日外国人旅行者の地方部における延べ宿泊者数は703 万人泊(対前年比83.7%減)となり、大幅に減少した。
( 6 )日本における国際会議の開催状況
令和2年の国際会議市場は新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた。国際会議協会の調査によると、令和2年に日本で開催が予定されていた国際会議は309件で、そのうち新型コロナウイルス感染症の影響を受けなかったものは30件(10%)、延期が126件(41%)、オンライン開催が97件(31%)、オンラインと実地開催を組み合わせたハイブリッド形式での開催が12件(4%)、キャンセルが39件(13%)、開催地変更が5件(2%)となった。
( 7 )出国日本人数
新型コロナウイルス感染症の影響により、令和2年の出国日本人数は、317.4万人(対前年比84.2%減)で、過去最大の下げ幅となった。