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国土交通白書 2022

第1節 ICTの利活用による国土交通分野のイノベーションの推進

■2 自動運転の実現

 国土交通省では、交通事故の削減や高齢者の移動支援等に資する自動運転の実現に向けて、「環境整備」、「技術の開発・普及促進」及び「実証実験・社会実装」の3つの観点から取組みを進めている。

 「環境整備」については、自動運転車の国際基準の策定に向けて、国連WP29における議論を官民をあげて主導し、令和3年11月には、令和2年6月に成立した高速道路の渋滞時等に限定した自動運転機能に係る安全基準の適用対象を大型車まで拡大する改正案について国連WP29において合意を得たほか、より高度な自動運転を実現するため、車線変更、高速度域に対応した自動運転機能等について検討を進めた。さらに、自動運転に対応した区画線の要件案や、車載センサでは検知困難な前方の道路情報を車両に提供するための仕様案の作成に向け、令和3年11月から官民連携の共同研究を進めている。

 「技術の開発・普及促進」については、バスのドライバー不足の解決に資する自動運転バス車両の実用化に向け、大型自動車メーカー等と協働し、技術開発・実証実験を実施し、車両制御に関する知見を収集したほか、衝突被害軽減ブレーキ等の安全運転支援機能を備えた車「安全運転サポート車(サポカー)」の普及啓発、高速道路の合流部等での情報提供による自動運転の支援、自動運転を視野に入れた除雪車の高度化等に取り組んでいる。

 「実証実験・社会実装」については、国土交通省及び経済産業省において「自動運転レベル4等先進モビリティサービス研究開発・社会実装プロジェクト」を立ち上げ、運転者が存在せず、遠隔監視のみにより運行する自動運転移動サービスの事業モデルの検討や、自動運転移動サービスの横展開にあたって車両開発等の効率化を図るための走行環境やサービス環境の類型化などを行った。また、「中山間地域における道の駅等を拠点とした自動運転サービス」では、令和3年4月に「奥永源寺渓流の里」(滋賀県)、7月に「みやま市山川支所」(福岡県)、10月に「赤来高原」(島根県)において、社会実装を開始した。

動画

日本初!!秋田県上小阿仁村で自動運転サービス本格導入!(再掲)

URL:https://www.youtube.com/watch?v=mus70syP6yE

動画

高速道路におけるトラックの後続車無人隊列走行技術を実現しました技術説明(再掲)

URL:https://www.youtube.com/watch?v=cdLg6QbErms