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国土交通白書 2023

第2節 観光立国の実現に向けた取組み

■1 観光資源の魅力を極め、地方創生の礎に

(1) 魅力ある公的施設・インフラの大胆な公開・開放

 インフラを観光資源として活用・開放し地域振興を図るインフラツーリズムを推進している。

【関連リンク】

インフラツーリズムポータルサイト 

URL:https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/region/infratourism/about/

(2) 新たな観光資源の開拓と新たな交流市場の開拓

 インバウンドの回復に備え、国際的に持続可能な観光への関心・意識が高まる中、地域固有の自然や文化等の観光資源を活用したコンテンツの造成、磨き上げ、受入体制整備を行った。

 また、近年の働き方や住まいのニーズの多様化等を踏まえ、「第2のふるさとづくり」(何度も通う旅、帰る旅)やテレワークを活用したワーケーションの推進といった国内における新たな交流市場の開拓に向けてモデル実証を実施した。

(3)広域周遊観光の促進

 地方部への誘客を図りつつ、旅行者の各地域への周遊を促進するため、調査・戦略策定、滞在コンテンツの充実、受入環境整備、旅行商品流通環境整備、情報発信といった、地域の関係者が広域的に連携して観光客の来訪・滞在促進を図る取組みを支援している。また、地域の魅力・課題の発見や施策提案、関係者のスキル向上等に助言するため、地域へ専門家を派遣している。

 また、訪日外国人の移動の実態(利用交通機関や周遊ルート等)が把握できる訪日外国人流動データ(FF-Data)は、新型コロナウイルス感染症の影響により、令和3年データの作成に必要な調査が実施できていないが、今後のデータ作成に向けて利用者ニーズの把握を行った。

(4)東日本大震災からの観光復興

 福島県では教育旅行や延べ宿泊者数の回復に課題が残ることから、同県における観光復興を最大限に促進するため、同県が実施する風評被害対策及び震災復興に資するホープツーリズム等の滞在コンテンツの充実・強化や国内外へのプロモーション等に対して支援を行っている。

 また、ALPS処理水の海洋放出による風評への対策として、海の魅力を高めるブルーツーリズムの推進を目的として、海水浴場等の受入環境整備やプロモーションの実施等に対して支援を行っている。