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国土交通白書 2023

第7節 地球環境の観測・監視・予測

■2 地球環境の予測・研究

 気象研究所では、世界全体の炭素循環過程等を含む地球システムモデルや、日本付近の気候の変化を詳細に予測可能な地域気候モデルの開発等を行い、気候変動の予測研究を行うとともに、世界気候研究計画(WCRP)等の国際研究計画に積極的に参加している。文部科学省と気象庁が公表した「日本の気候変動2020」(令和2年12月公表)では、日本の気候変動について、今後の世界平均気温が2℃上昇シナリオ及び4℃上昇シナリオで推移した場合の将来予測をとりまとめている。また、気象庁は「日本の気候変動2020」に基づき、都道府県レベルにおける気候変動の将来予測をとりまとめ公表している(3年度)。加えて、文部科学省と気象庁では気候変動の影響評価研究者や地方公共団体、民間企業等の様々な分野で気候変動対策に活用できるデータをとりまとめた「気候予測データセット2022」及び解説書を公表した(令和4年12月)。

 このような取組みにより、気候変動の自然科学的根拠について観測成果や予測結果を提供し、気候変動影響評価報告書(令和2年12月公表)、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6次評価報告書(3~5年公表)、地球温暖化対策計画(3年10月閣議決定)や気候変動適応計画(3年10月22日閣議決定)に基づき、地方公共団体等による適応策策定に向けた取組み等に対し積極的に貢献した。