国土交通白書 2025
令和7年版 国土交通白書 はじめに
我が国は、少子高齢化・人口減少が深刻化する中、公務サービスを含むあらゆる産業分野において、労働力の減少が懸念されている。
建設業や運輸業では、今後も就業者の高齢化・若年者の入職の減少が見込まれ、中長期的な担い手の確保・育成が喫緊の課題となっている。これに、いわゆる「2024年問題」に加え、エネルギー・資材の物価高等の社会情勢の変化も相まって、生活に必要な身近なサービスの維持・存続が危ぶまれる状況である。
こうした「担い手不足等によるサービスの供給制約」に対し、国土交通分野では、労働者の処遇改善や担い手の拡大による労働環境の改善、より少ない人員でサービス供給を可能な限り維持するための新技術の利活用による省人化・省力化の推進、また、供給方法の見直し・需要者側からの協力といった取組も見られ、このような動きが今後、加速していくと考えられる。
このような背景等を踏まえ、令和7年版国土交通白書の第Ⅰ部では、「みんなで支え合う活力あふれる社会を目指して」をテーマとし、担い手不足等によるサービスの供給制約を踏まえた様々な取組を広く取り上げ、これを国土交通分野における課題解決に向けた施策の新展開の萌芽として整理し、我が国の将来を展望する。
まず、第Ⅰ部では、担い手確保に関わる長時間労働の是正等や、人口構造の変化に伴う労働力減少の懸念、サービス供給を取り巻く社会情勢の変化について、課題を整理した。次に、処遇改善、担い手の拡大に向けた取組のほか、省人化・省力化技術の開発・導入、供給主体間が連携した供給方法の見直し、需要者側の協力によるサービス内容の一部合理化等の施策・取組を取り上げ、その上で、みんなで支え合う活力あふれる社会が実現する将来を展望している。
さらに、第Ⅱ部では、令和6年度の国土交通行政の各分野の動向を、政策課題ごとに報告する。