(ウ) 放置艇問題への対応と健全な海洋性レクリエーションの振興


 国民の余暇志向の高まりやプレジャーボートの低価格化に伴い、プレジャーボートを活用した海洋性レクリエーション需要が増大している。しかし、需要の増加に対し利用できるマリーナ等の保管施設が不足していることから、港湾等の公共水面に放置されるプレジャーボート、いわゆる放置艇による問題が全国各地で顕在化している。これに対応するため、マリーナ整備や既存静穏水域を活用した簡易な係留施設であるプレジャーボートスポット(PBS)の整備を進めている。また、プレジャーボートの増加に対応して、水域の利用を一層適切に進めていくため、運輸省、水産庁及び建設省の3省庁共同で、8年度よりプレジャーボートの全国実態調査を行うとともに、公共及び民間によるマリーナ等のプレジャーボート保管施設の整備のあり方などプレジャーボートの適切な保管を図るための対策について検討を行っている。さらに、クルージングネットワークの形成による地域間交流方策、その他の海洋性レクリエーションを通じた地域振興方策の策定も合わせて行っていくこととしている。