2 我が国航空企業の経営状況


 我が国の航空企業の収支は、3年度以降、国際線・国内線とも景気後退の影響を強く受け、4年度、5年度には、航空3社(日本航空、全日本空輸、日本エアシステム)計でそれぞれ428億円、360億円の経常損失を生じるに至った。その後各社の人件費削減などによる経営合理化に加え、景気の回復傾向や阪神・淡路大震災に伴う臨時便等の代替輸送需要増により、6年度には9億円の経常利益を計上し、概ね収支の均衡を見た。7年度には、国内線においては地方路線が堅調に推移し、国際線においては円高の影響により海外旅行需要が伸びたほか、経営合理化によるコスト削減等によって3社とも増収となり、214億円の経常利益を計上した〔2−9−9図〕

 

 しかしながら、累積債務の残存する会社もあり、経営状況はまだ厳しい状況にある。