コラム

新交通システム「スカイレール」運行開始


 広島市安芸区のJR瀬野駅と同駅北部に開発中のニュータウンを結ぶ新交通システム「スカイレール」が、平成10年8月28日より運行を開始している。スカイレールは、山間丘陵部に開発されたニュータウンの地理的条件に配慮し、急なカーブ、急勾配に対応できるよう選択された交通機関であり、鋼桁のレールにぶら下がったゴンドラをワイヤーロープで引っ張って動かす仕組みを持つ、全国でも初めてのユニークな近距離輸送交通アクセスである。
 スカイレールの軌道延長は、瀬野駅から中間駅を経てニュータウン北部の駅までの約1.3キロであり、25名定員のゴンドラが、平均時速約15キロ、片道所有時間約5分で結ぶ。総工費は約62億円、宅地開発業者らが出資したスカイレールサービス(株)が運営主体であり、運賃は大人が150円、子供が80円となっている。
 スカイレールは、急傾斜地でも設置可能であるという利点のほか、従来のモノレールや新交通システムに比べて建設費が約3分の1と安く、運営も低コスト、工期も短いという長所を有しており、低コストで環境にもやさしい交通機関として、今後の活躍が期待される。


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