4 交通取り締り等の強化と被害者の救済


  以上の施策をより効果的なものたらしめ,かつ交通秩序を維持するため,交通取締り体制,車両等の検査体制の強化や交通関係法規の整備,違反者に対する処罰の合理化が必要である。
  最後に交通事故による被害者救済対策も忘れてはならない。交通事故は交通従事者の過失によるものはもちろんであるが被害者の不注意によるものであつても交通環境の劣悪な現状では,必ずしも一方的に被害者の責任に転嫁することができない。とくに,交通事故による傷害の多くが生命を取りとめた場合においても後遺症を伴う事実に注目し,これら被害者に対して,手厚い救済措置を講ずることが必要であり,その体制の完備に努力すべきである。


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