3 自動車ターミナル事業


  自動車ターミナル事業は,一般自動車ターミナルを設置し,自動車運送事業の用に供する事業で,その事業者数は昭和38年度宋現在で76である。一般自動車ターミナル数は,バスターミナル8,トラックターミナル71であるが,これらの大部分は自動車ターミナル法施行以前に建設されたもので小規模のものが多く,5バース以下のものが全体の85%を占めている。ターミナル事業をほぼ専業としている大手4社の38年度経営状況をみると,営業収支率は平均114.8%であるが,各社とも創業以来の支払利息がかさみ,総費用対総収益(総費用/総収入)は,平均102.7%で純利益を出しているのは一社だけとなつている。総費用および営業外費用のうち支払利息の占める割合はそれぞれ31.2%,98.0%であり,これは自動車ターミナル事業が設備産業であるにもかかわらず,固定比率(固定資産/自己資本)が507.3%あることに明らかなとおり,自己資本が小さいためである。なお,自動車ターミナル事業は,公共性の高い事業であることにかんがみ,その健全な発展を図るため建設資金等財政的援助を行なう必要があるが,34年度からは開銀融資等が行なわれており,38年度末までの融資実績は8億6500万円に達している。


表紙へ戻る 目次へ戻る