第6節 日本を中心とする国際航空の現況


  わが国を中心として国際定期航空業務を運営している航空会社の数は,昭和39年7月現在で20社である。その内訳は日本航空(株),全日本空輸(株)および米英をはじめとずる18カ国の18社に大別され,その週間運航回数の合計は160往復となつている。

  この週間運航回数合計160往復を前年同期に比べると22往復16・0%の増加をみたことになる。これら各社増便の概要をさらに詳しく述べると外国会社にあつては,まず太平洋路線においてパン・アメリカン航空が2往復,ノースウエスト航空は実に4往復の増便を行なつた結果,この路線における週間運航回数は前者については17往復(うち3往復は貨物便)後者については,12往復とむり,特に中部太平洋路線において,常にパン・アメリカン航空との競争関係にある日本航空にとつては同社の増便は重大な脅威といわざるを得ないが,これに対し日本航空として屯この路線に14往復(前年同期と比し3往復増)を運航,これに対抗しようとしている。
  次にノースウエスト航空の東京,京城間業務第6便の運航による1往復増・英のキャセイ・パシフィック航空の香港,大阪間業務2往復増,ルフトハンザ,ドイツ航空の北回りフランクフルト,東京間業務1往復の開始,タイ国際航空のバンコック,東京間業務1往復増,最後に韓国の大韓航空公社が本年3月17日より京城,大阪間2往復の業務を開始したことにより外国会社による新規業務開始,増便の合計ば6社で13往復となる。
  一方,日本航空(株)についてはさきに述べた太平洋路線における3往復のほかに東京,香港間直行便4往復また,本年4月15日より新たに東京、ソウル間で3往復の業務を開始したことにより前年同期より10往復を増加,そり週間運航回数ば36往復となり著しく強化された。一方全日木空輸は前隼同期3往復を行なつていた鹿児島,沖縄間業務を,臨時に2往復に減便している。
  以上のべた内外各社の増便および新規業務の開始に伴つて,日本を中心とする国際線業務の本年7月現在における座席数でみた輸送力は前年同期に比して,全体としては14.3%,外国会社18社全体としては9.5%,日本航空については38.5%の,それぞれ増加となつている。
  次にわが国を中心とした国際航空旅客および貨物の動きを見る,と,旅客については昭和38年にわが国に出入した国際航空旅客の総数は75万7438人その90%に相当する69万2061人が東京国際空港に,3万7132人が大阪国際空港に,2万195人が福岡空港に8050人が鹿児島空港に出入している。
  東京国際空港の取り扱い旅客69万2,061人は10年前日本航空がはじめて国際線業務を開始した昭和29年当時に比べると6借に成長したことになるが,対前隼増加率は12・9%で,過去10年間における最低の伸びであつた。しかしながらICAO統計によると昭卸38年における同機関加盟101カ国の総航空旅客の対前年増加率は11%であることをみると,わが国を中心とした国際航空活動が昨年不振であつたというより過去における東京を中心とし'た年間旅客の増加が,他に比して異常に高かつたためであるといえよう。
  次に東京国際空港について,その出入旅客の主要路線別の割合を見ると,太平洋路線40%(前年は38・2%),東南ア,欧州,濠州路線53.0%,うち北回り路線6%(前隼は56.3%,うち北回り路線6-5%)韓国路線70%(同5.5%)となつている。
  また,旅客数の動向を主要路線別にみると,北回り欧州線をのぞき,東南ア,欧州,濠州線11%,韓国線13%と増加しており,北回り欧州線のみが2%減少している。これはオランダ王国航空の昭和37年末の東京-ビアク間業務の中止が大きく作用している。
  次に国際航空貨物について見ると昭和38年に日本に出入した国際航空貨物の総重量は1万6916キロトンで,そのうち1万6593キロトンか東京国際空港における取扱い貨物,残りの320キロトンが大阪,福岡空港の取扱い貨物であり,旅客の場合と同様,貨物業務の中心も東京国際空港にあるといえよう。
  東京国際空港の取扱い貨物1万6593キロトンは前年に比べ20.7%の増加またこれらの貨物が占める主要路線別の比率は太平洋路線においては40.7%(前年は41.1%),東南ア,欧州,濠州路線,44.4%(前年は43.2%),北回り欧州路線11.9%(前年は12.1%),韓国路線3.0%(前年は3.6%)であり,またこれらの路線別貨物の年間増加率は太平洋路線19.3%,東南ア,欧州,濠州路線23.9%,北回り欧州線17.8%,韓国路線7.3%で,その増加率は旅客の場合よりも大きい。これは航空貨物輸送が航空運送分野でも最近23年の間に大量の貨物輸送に適した大型ジエット機の就航とあいまつて急速に発展してきたことを示している。


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