第3節 都市鉄道の高架化


  踏切事故は依然として毎年多数発生しているが踏切問題の根本的かつ最終的な解決は,踏切道を立体化することによりこれを廃止して踏切事故を絶滅し,道路交通の円滑化を図ることである。
  しかし,東京,大阪等の大都市において,立体化を要する踏切道(踏切交通遮断量1日1万台時以上等)は,私鉄関係だけでも現在なお166カ所残されている状態である。踏切道の立体交差化には道路を高架化又は地下化する方法と,鉄道を高架化又は地下化する方法とがある。前者は,用地買収,補償等の問題があり迅速な実施が困難である。後者は,踏切道が連続して存在するところが多いことから長区間の全面的な高架化が必要となる。後者による方法は膨大な工事費を要する,反面,連続して存在する多数の踏切道を一挙に解消しあわせて,輸送力の増強に資するところも大きい。このため,運輸省でも都市鉄道の全画的な高架化を国家的な事業として推進するため,大都市における私鉄のうち全長138.6kmを高架化し,704の踏切道を全廃する計画を立案中である。
  これの早急な実現のためには,関係の鉄道事業者及び道路管理者の努力はもとより,国,地方公共団体,地域住民等の積極的な協力が必要であろう。

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