第2節 主要各国の輸送構造


  主要各国の貨物輸送における輸送機関別輸送量およびシェアの推移は 〔2−1−5図〕にしめすように,輸送量においては,わが国イギリスおよびドイツの鉄道以外は増大傾向にある。また、機関別シェアでは鉄道が減少傾向をみせ,これに反して自動車の伸びが顕著である。

  一方,旅客輸送についてみると, 〔2−1−6図〕に示すようにアメリカ,イギリスおよびドイツの鉄道以外は増大傾向にあり,自動車の伸びが大きい。機関別シェアでは鉄道が減少傾向を示しているのに対して自動車と航空はおおむね増加している。

  なお,わが国の特色としては,貨物輸送における内航海運の比重が大きいことと,自動車による伸び率の顕著なこと,および旅客輸送において諸外国と比べて著しく鉄道が重要な役割を演じていることなどがあげられる。
  ついで諸外国における道路を比較すると, 〔2−1−7表〕にしめすとおり,わが国の舗装率は6.2%と,アメリカの約1/6ドイツの約1/9である。また,高速自動車道についてみると 〔2−1−8表〕で示すように,面積当り延長キロでは,アメリカの約1/6,ドイツの約1/26,イギリスの約1/4であり,わが国の道路整備の遅れが目立つている。

  つぎに自動車の普及状況をみると自動車1台当り人口は 〔2−1−9図〕に示すように,乗用車および商業車各1台について,アメリカの2.8人および14.7人に対し,わが国は77.7人および33.7人であり自動車の普及度は,まだ低い。しかしながら,近年の自動車普及率の推移をみると,すでに一応自動車の普及したアメリカおよび西欧諸国の伸びは少なくて,1960年から1963年の間に乗用車が5〜55%,商業車で0〜15%程度の伸びにとどまつているのに対して,わが国の伸びは顕著であつて,同じ期間に乗用車で2.6倍,商業車で2倍に伸びている。

  人口および面積当り鉄道営業キロ数を比較してみると, 〔2−1−10表〕に示すように,人口当りではイギリスはわが国の約1.6倍,ドイツは約1.8倍であり,面積当りでは,それぞれ約1.4倍,約1.6倍とたつており鉄道の敷設度合は低い。鉄道について人口当り営業キロ数の推移をみると 〔2−1−11図〕に示すように主要各国とも減少傾向にあり,とくにイギリスにおける減少が著しい。この減少傾向は鉄道の近代化に対する努力と平行して,不採算線の廃止等,合理化を進めている結果とみられる。


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