近年の観光情勢は,世界的には,国際観光往来の増大に伴い,観光の世界平和に果たす役割と世界経済に占める地位が重要視され,国内的には,入国外客数の順調な伸びと国民の観光旅行の隆盛によつて,国民経済の発展,国民生活の安定向上に果たす役割が増大している。
このような状況のもとで,国際連合が1967年を「国際観光年(Internationl Tourist Year)」に指定する旨の宣言を行なつたことは,まことに時宜にかなつたことであるといわなければならない。また,本年10月には,加盟102カ国および関係国際機関・団体代表多数が参加して官設観光機関国際同盟(IUOTO)の第20回総会が東京で開催され,世界各国の当面する観光に関する重要な問題を討議した。
したがつて,本年は,国際観光のみならず,国民の観光にとつても重要な意義を有する年というべきであり,これを契機として観光の真の意義と役割を広く国民に周知させるとともに,わが国の観光の一層の振興を図る必要があろう。
第1節 国際観光年の意義
第2節 国際観光年の実施準備
第3節 官設観光機関国際同盟東京総会の開催
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