4 大都市に固有なその他の輸送関係施設


  通勤・通学輸送,道路交通混雑のほか,大都市圏においては,大都市に固有ともいえるその他の運輸関係施設の問題点が存在する。その主なものとしてに,流通センターの整備,国際空港の整備大幹線鉄道の乗入れ,駐車場の整備があげられるが,これらは首都である東京において最も大きな問題となつているといえる。
  まず,流通センターの整備については,流通業務市街地の整備に関する法律に基づき,流通業務施設の整備に関する基本方針が東京,大阪および札幌について決定され,それぞれ実施に移されており,トラックターミナルのほか鉄道貨物駅,倉庫等の運輸関係施設の建設がすでに一部については開始されている。
  国際空港の整備については,各論で述べているとおりであるが,本格的な国際空港は大都市機能の維持にとつて必要不可欠のものであり,ワシントン・ダレス,ニューヨーク・ケネディ国際,ロンドン,パリ・オルリー等の高規格の国際空港が存在している。
  第三に,大都市については大幹線鉄道が起終点または通過駅となつていることが必要であるが,その整備については現在三大都市間を東海道新幹線が連絡しているほか,さらに大阪以西については46年の完成を目標に42年に用地買収が開始された。
  最後に,有料駐車場の整備状況については 〔1−3−10表〕のとおりで,東京都および大阪府に駐車可能面積で全国の約50%が集中しており,自動車台数の伸びと駐車地帯の通行地帯からの分離に伴い,大都市においては駐車場の整備がさらに進むものと思われる。


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