3 物資別適合輸送
これまでも石炭,石灰石など大量物資を中心に適合貨物による集約輸送を行なつてきたが,その他の物資についても適合貨車を開発した。
二段式乗用車専用特殊貨車(ク5000型式,中型車8両,小型車10両積)が開発され41年7月から自動車輸送が開始されたが,その後車両の増備とあいまつて漸次区間が拡張され41年度末では関東地区・中部地区・関西地区・九州地区相互間に行なわれており,特に42年3月より新鶴見・百済間に専用列車が1往復設定された。
高速冷蔵貨車(レサ10000型式,最高時速110キロ)の開発により,41年10月より,北九州地区より東京市場・大阪市場間に最高時速100キロの高速特急鮮魚列車の運転が開始された。これにより,たとえば下関・東京市場間は従来の31時間30分の輸送時間が18時間10分に短縮され,従来の3日目売りから2日目売りが可能となつた。また,重保冷コンテナも大幅に増備され,バター,チーズ等の輸送に対処している。なお,42年度には,さらに,枝肉輸送も開始する予定である。
粉粒体物資(入津麦,飼料原料)輸送については,41年7月から新しく開発された粉粒体専用ポッパ車により港頭部から内陸工場への輸入小麦,輸入飼料原料の輸送を開始するとともに,鉄鋼についても41年11月から西八幡・北伊丹間1日1往復,改造車により運行を開始した。その他石油類,液体化学工業品等の輸送についても,その改善計画を検討中である。
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