2 事故の原因
昭和41年の航空事故の原因としては,従前と同様操縦者の操作の誤り,判断の不適切等人的なものが多く,特にヘリコプターの場合は,40年・20件よりは減少しているものの調査中の6件を除く14件全てが操縦者の過失によるものである。
41年に連続して起つた定期般空運送事業による航空機事故の原因についてはほとんどが調査中の段階である。
41年3月5日富士山麓で発生したBOAC機ボーイング707の事故の調査結果報告が42年6月になされた。調査の結果は「航空機が御殿場市上空附近で突然異常に激しい乱気流に遭遇して,設計制限荷重を著しくこえる突風荷重が加えられた。」ため空中で分解したものと推定された。なお上記の推定は主として航空機の損壊状況,遺体の損傷および旅客が機内から撮影したカラーフィルムの画面の状況から行なわれたものである。
|