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第2節 路面交通の渋滞わが国のモータリゼイションは経済の高度成長,国民所得の増大,道路施設の整備拡充によつて昭和30年代に急速な進展をみせた。 すなわち,自動車の陸上輸送に占める地位が年々高まり,昭和41年度において,人の輸送で人員50.0%,人キロ34.9%,物の輸送でトン数91.4%,トンキロ53.7%を占めるに至つた。このようなモータリゼイションの波は全国的な広がりを示しているが,中枢管理機能の集中した大都市における膨大な用務輸送量の発生と,大都市に集中した人々の所得の向上による自家用車所有欲の高まりによつて,大都市圏における自動車の密度は高く 〔2−2−7表〕に示すとおり昭和41年度において,保有台数で東京圏は全国の23.0%,大阪圏15.4%を占め,輸送量では東京圏で旅客28.4%,貨物22.4%,大阪圏で旅客15.1%,貨物14.1%となつている。一方,こうした輸送需要に対する自動車交通可能道路の対全国比率は東京圏で12.3%,大阪圏5.2%にすぎず,道路の利用率が全国平均と比べてかなり高いことを示している。
道路延長の伸びを上回る自動車輸送量の増加によつて道路混雑が激しくなつているが,東京都内における近年の道路交通渋滞をみると 〔2−2−8図〕に示すとおり,41年から増加傾向にあり,42年にはオリンピック開催の前年にあたる38年の道路工事などによる渋滞多発のピーク時に匹敵する状態となつている。今後,車両の増加,経済活動の活発化などによつてますます深刻化するものと予想される。
自動車輸送量の増加は 〔2−2−9図〕の東京都の例に示すとおり自家用車,とくに自家用乗用車の増加によるところが大きい。この自家用乗用車の進出によつて道路混雑現象が深刻化するとともに,バス,路面電車は十分その機能を果たすことができなくなりつつある。都心部における乗合バスの輸送人員は横ばいに終始しており,路面電車の場合はこの傾向が特に激しく経営上の問題もあつて地下鉄,バス等代替輸送機関の整備に伴つて,東京では昭和46年度,大阪では43年度を目途に路線撤去がすすんでいる。
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