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第3節 航空機使用事業
航空機使用事業とは,航空機を利用して操縦訓練,薬剤散布,写真撮影,広告宣伝等運送以外の行為を請負う事業をいう。
現在,航空機使用事業の免許を有している事業者は48社(昭和43年6月1日現在)あり,このうち定期航空運送事業及び不定期航空運送事業の免許をも有しているものが4社,不定期航空運送事業の免許を有しているものが31社あり,その他の13社が航空機使用事業の免許のみを有しているものである。
この分野で活躍している航空機の総数は,367機(43年6月1日現在)であり,このうち飛行機は178機(単発機139機,双発機39機),ヘリコプターは189機(小型機177機,中・大型機12機)となつている。これは42年6月の総数326機と比較して13%の増加であり,事業の発展,新規事業者の増加のため,飛行機の増加がかなり目立つている。さらに,経営基盤の強化策として新鋭機材への代替も相当に行なわれている。
航空機使用事業の内容としては,前記の操縦訓練,薬剤散布,写真撮影,広告宣伝のほか,報道取材,視察調査,建設協力等があるが,42年における年間稼動時間の実績は 〔III−17表〕のとおりである。すなわち,総稼働時間は,125,705時間で41年に比べ15%の増加を示している。その内訳は,飛行機によるものが66,262時間,ヘリコプターによるものが59,443時間となつている。
これを月別にみると,6月ないし8月がピークのシーズンとなつており,近年の傾向と変るところはない。これは同期間がとくに薬剤散布の最盛期であり,また気象条件にも比較的恵まれていることによるものである。
つぎに,作業種別にみると,操縦訓練の稼働時間が41年同様最も多く,ついで薬剤散布,広告宣伝,写真撮影の順となつている。
まず,操縦訓練の最近の稼働実績をみると,39年の対前年伸び率368%(8,317時間)を最高に急激に成長してきたこの種の需要も,41年同35%(28,834時間),42年同14%(33,009時間)と,ようやく安定期へ移行する兆候がみられるに至つた。
しかしながら,この業種の占める割合は26%と昨年に続いて第1位であり,今後とも順調な成長が期待できるものの一つである。
つぎに,薬剤散布であるが,この作業には,主として水稲病害虫防除を行なう農業関係作業と野そ(野ねずみ)駆除等の作業を行なう林業関係作業とがあり,飛行実績は41年の23,209時間に対し,42年は29,869時間と29%の増加となつている。これは41年の伸び率2%と比較すると目ざましい成長であるが,その大きな原因としては,民有林国有林を対象とした野そ駆除,除草剤散布,虫害病害防除,治山事業,施肥等の需要が大幅に伸びたことが考えられる。これを作業別事業面積でみると,農業関係事業面積が前年比14%増に止どまつているのに対し,林業関係事業面積は同比41%増と著しく増加している。これは,事業者が企業合理化方策の第1としてオフシーズンの克服,作業需要の通年平均化についてかねてより研究,努力を続けてきた成果であり,同時に農林省,農林水産航空協会等関係者の理解と援助によるところが大である。
広告宣伝は,ビラ撒き,ネット曳行,空中放送等により始められたが,ビラ撒き,ネット曳行は事故誘発の原因ともなるところから強い制限が加えられたため,現在ではこの分野からほとんど姿を消し,最近では,これに代わつて空中放送がその大部分を占めるようになつた。この作業の飛行時間は,42年において15,215時間で,前年比30%の増加と航空機使用事業のうちで最も高い伸び率を示している。しかも,この部門は今後とも相当に有望視され,経営の健全化にかなり貢献するものと思われる。ただし,この作業は飛行区域が市街地でしかも比較的低空で反復継続的に行なわれるものであるので,とくに騒音の問題については,需要者の理解と協力を得て十分に対策を検討し,公共の福祉に十分配慮して行なうよう指導している。
つぎに,写真撮影であるが,これは垂直写真と斜写真の2種類がある。垂直写真は,おもに双発飛行機を使用し,地図作成のための測量,林相調査,地籍調査,ダム・港湾・鉄道・工場等の建設計画,都市計画等のために空中から垂直に撮影するもので,国土開発,治山,治水,建設事業等に大いに役立つている。42年度の飛行実績は,6,346時間で前年比32%の増加であつた。斜写真は,映画,宣伝,観光等の目的で小型飛行機および小型ヘリコプターを利用して撮影するもので,42年実績は,7,880時間で前年比8%の増加となつている。
以下視察調査(9,463時間),報道取材(8,456時間),建設協力(4,548時間)となつており,いずれも4年を上回る実績を示している。
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