第4節 航空事故


  現在,運輸省航空局に6名の航空事故調査専門官を配置し,さらに地方機関である東京,大阪両航空局に各8名,計16名の航空事故処理対策要員を配置して航空事故調査の業務を実施している。
  昭和43年における民間航空の事故発生状況は 〔III−37表〕に示すとおりである。

  事故件数は,前年に比較して総件数において7件の増を示し,内訳は飛行機において,1件の減,ヘリコプタにおいて6件の増,滑空機において2件の増であつた。
  運航形態別をみると,地上――飛行機3件,離陸時――飛行機2件,ヘリコプタ4件,着陸進入時――飛行機8件,ヘリコプタ4件,滑空機5件,航行中――飛行機8件,ヘリコプタ20件,滑空機1件である。
  この分類において,事故発生件数の最も多い運航形態は,飛行機,ヘリコプタともに航行中であつて,事故件数の約50%を占めている。とくに,ヘリコプタにあつては,農薬散布中の事故が目立ち,事故発生件数の約50%を占めている。
  航空事故の原因としては,従前と同様操縦者の操作の誤り,判断の不適切等人為的なものが多い。
  昭和41年に発生した4大航空事故のうち,英国海外航空およびカナダ太平洋航空の事故調査結果は既報のとおりであるが,さらに昭和43年12月に全日空(YS-11)松山沖事故調査報告が発表されたが,「JA8668は,滑走路31から進入し,同末端から約460メートル附近に接地した後,着陸復行を行なつた。
  同機は,着陸復行後通常の場合よりもやや小さい経路角で上昇し,また,通常の場合よりもやや低い高度で左施回の航跡をえがいて高度を失ない,小さい経路角で降下して接水した。接水時の同機の状態は,脚及びフラップは上げ,若干機首下げて左バンクの姿勢であつた。
  着陸復行後の飛行経過からは,操縦操作上不具合と認められる証拠は発見できなかつた。また,機体及び動力装置についても,接水事故の原因となるような欠陥や故障が,接水前に存在したことを示す証拠を見出すことはできなかつた。」とされ,結局「着陸復行後,高度を失ない接水するに至つた事由を明らかにすることはできなかつた。」とされた。


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