2 輸送の効率化


  コンピューターと通信網とをつないで,情報の集中化を図るとともに,遠くにある支店をあたかも本店にあるが如く,コントロールすることによって,企業管理の広域化,輸送活動の効率化を進めている企業も出てきている。
  あるトラック運送業者の場合,貨物輸送に必要な運送原票,積荷明細表をコンピューターで作成し,これを関係藩店所に電送するシステムを作っている。必要な帳票はトラックの走行中に作成して,トラックの到着前に着店所に電送するため,積荷が終り次第に出発することにより,トラックの運行効率を上げるとともに,荷主に時間的余裕をもつて到着予報を行ない,荷主も事後の作業計画が容易となる。
  また,運輸省が進めているトラック輸送センターは貨物情報を集めて,トラツク会社に流すことによって返路の積載効率を上げようとするものである。
  ある海運企業においては,本店のコンピューターと国内,国外の支店を接続することによって,船舶の動静,集荷活動の動きを常時把握し,本店においては配船の調整を,支店にあつては集荷の調整を,本船にあっては貨物横付けの検討を行なつている。


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