2 主要幹線の複線,電化


  主要幹線の線増工事については 〔I−(I)−11表〕のとおり,中央本線,鹿児島本線等で106.6キロが完成し,これにより45年度末現在の複線化キロは4,919kmとなり,複線化率は24%に達した。また,中央本線,奥羽本線等の複線化工事を継続施工中であり,あらたに房総東線の一部複線化工事にも着手した。

  電化工事については, 〔I−(I)−12表〕のとおり,鹿児島本線熊本・鹿児島間ほか3線区計297kmが完成し,国鉄電化キロは合計6,021kmとなり,電化率は29%と向上した。また,奥羽本線秋田・青森間,羽越本線新津・秋田間,白新線上沼垂・新発田間,日豊本線幸崎・南宮崎間,中央本線中津川・塩尻間,房総東線蘇我・安房鴨川間,篠ノ井線等各線区の電化工事をすすめるとともに,非電化区間のデイーゼル化を張力に推進した。その結果,無煙化率は全列車キロの92%となつた。なお,これらと関連して,機関区等の運転関係区の設備,車両工場の検修設備等の増強を図つた。

  今後の主要幹線における複線化等の設備投資については,今後,国鉄財政再建の方向と総合交通体系の中における国鉄主要幹線の位置づけの関連を十分に考慮しつつ,重点的に各線区の整備を進めていくこととなつている。
  このほか,46年4月1日,全国新幹線鉄道整備法の規定に基づき,東北,上越,成田各新幹線鉄道の整備計画が決定され,東北新幹線については国鉄に,上越成田両新幹線については日本鉄道建設公団にそれぞれ建設の指示が行なわれ,46年度からこれらの建設に若手することとなつた。


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