4 海洋汚染防止と国際協力
海洋の汚染は,地域的,局地的な問題にとどまらず,国際的にも大きな問題となつてきている。
国連においてては,1968年12月の第24回総会において,1972年における「人間環境に関する国連会議」の開催とその準備に関する決議が採択された。この人問環境会議に関する準備委員会は,すでに,1970年3月第1回,1971年2月第2回の会合を開き,国連会議の開催時期,主要議題を決定したほか,直ちに着手すべき計画として,海洋汚染開題,環境汚染モニタリングおよび監視問題等5項目について,政府間ワーキング・グループの設置を決定している。なお,海洋汚染問題に関するワーキング・グループについては,46年6月,第1回会議を開催し,11月にはオタワで第2回会議を開くこととなつている。
また,IMCOにおいても,1969年10月「1954年の油による海水の汚濁の防止に関する国際条約」が擬制の大幅な強化の方向で改正されたほか,廃棄物についても海上安全委員会に対して,海洋汚染の防止と規制に関する国際協定の実現を強力に推進するよう指示するとともに,1973年にこのような協定に関する討議を行なうための国際会議を召集することを決定している。
このほか,WM0等の国際機関においても,種々の角度から海洋汚染問題が積極的にとりあげられている。
二国間の国際協力に関しては,1970年10月東京,1971年6月ワシントンにおいて,「公害に関する日米会議」が開催され,日米両国が海洋汚染防止にあたる旨が強調された。
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