1 船舶の安全基準の整備強化
カーフエリーは,引火性燃料を内蔵した自動車及び多数の乗客をとう載して頻繁にふくそう海域を航行する等の特殊性により,一般船舶に比べて火災や衝突の危険性が高い。
このため,カーフエリーの安全性をより一層高める必要があり,48年10月から救命,消防及び脱出設備等の安全基準を従来にまして強化することとなつた。
また,大型船については,船体構造計算の精密化,海上試運転基準の整備,安全運転のための運航マニアルの義務づけ等について検討を行つている。
また,タンカーについてもその危険性を考慮し,新造タンカーの貨物区域,業務区域,居住区域の隔壁の防熱基準等防火基準の整備強化について検討を進めている。
狭水道及び狭水域を航行する船舶については「海上交通安全法」が48年7月に施行されたことに伴い巨大船,危険物積載船,緊急船舶等の標識(形象物,船燈等)の設置の義務づけを行つたほか,レーダーの設置についても強力に指導を行つている。
以上のほか,国際的に流通するコンテナの安全に関するコンテナ安全条約の批准準備作業,液化天然ガス(LNG)タンカー及び船舶の自動化機器の信頼性に関する調査研究を行つており,これらに関し,安全基準の整備を行うこととしている。
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