3 海難


  49年に海難のため救助を必要とした船舶(要救助船舶)は2,489隻,約216万総トンであり,このため630人の人命と約468億円の財産が失われた。
  要救助船舶を海難の種類別に見ると,機関故障が513隻で全体の21%を占めて最も多く,次いで乗揚げ496隻(20%),以下衝突373隻(15%),浸水246隻(10%)の順となっている。
  また,距岸別海難発生状況を見ると,船舶交通の輻そうする港内及び3海里未満の沿岸海域で1,697隻に達し,全要救助船舶の68%を占めている。
  最近発生した社会的影響の大きな事故としては,49年11月東京湾において,LPGタンカー第10雄洋丸と貨物船パシフィックアレス号とが衝突,炎上した事故,50年1月,大型タンカー祥和丸がマラッカ・シンガポール海峡で座礁し積荷原油を大量流出した事故及び同年4月,同海峡においてタンカー土佐丸とタンカーカクタスクイーン号とが衝突した事故があげられる。


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