2 「道路運送法」による自動車道


(1) 現況

  49年度末の一般自動車道の現況は 〔I−(II)−14表〕のとおりであり,南阿波サンラインが全線供用開始したこと等により,供用中のものは,総延長では5.5キロメートル増加した。
  専用自動車道は,自動車運送事業者専用の道路である。49年度末現在の総延長は国鉄白棚線等90.5キロメートルである。
  なお,自動車道の整備に当たっては,最近の自然環境保護に対する社会的要請に対応して,自然環境と調和のとれた道路建設に一層の配慮をする必要があろう。

(2) 自動車道事業

  49年度における自動車道事業者は51事業者であり,うち一般自動車道を供用中のものは46事業者,供用準備中は8事業者である。
  自動車道事業者の規模は1事業者当たりの路線延長についてみると11.4キロメートルであり,15キロメートル未満の事業者が半数を超えている。

  自動車事業の経営内容をみると,キロ当たり収入(総収入/供用路線延長)は968万円,経常収支率(経常収益/経常費用×100)は63%で低い水準にある。支出の構成は 〔I−(II)−16表〕のとおりで,一般自動車道は,道路建設に多額の先行投資を必要とし,資金のほとんどを借入金によっているため,支払利息の負担は全支出のうち39.5%を占めており,経営圧迫の大きな要因となっている。なお,一般自動車道の公共性にかんがみ,固定資産税の軽減措置が講じられており,また,日本開発銀行,中小企業金融公庫等により,長期の融資が行われている。


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