5 我が国商船隊の船種別輸送状況
(1) 定期船
49年の我が国商船隊のコンテナ船の輸送量は610万トン(前年比22.3%増)と大幅な伸びを示したものの48年の対前年伸び率124.2%増に比べれば,不況の影響もあって,やや伸びが鈍化している。
一方,49年の我が国在来定期船の輸送量は,1,366万トンと前年比5.7%の減少となり,近年の在来定期船の退潮傾向が依然として続いている。
また,定期船部門の運賃収入をみると,運賃値上げを反映してコンテナ船は1,834億円(前年比460%増)在来定期船は2,387億円(同44.1%増)と増加した。
(2) 不定期船
49年の我が国商船隊の不定期船の輸送量は2億5,500万トン(前年比6.9%増)であった。
このうち,日本船は1億2,600万トン(同4.6%減)であったのに対し,外国用船は1億2,900万トン(同21.1%増)と大幅に伸び,外国用船の輸送量はついに日本船輸送量を上回るに至った。
また,不定期船部門の運賃収入は好市況を反映して9,043億円(同74.9%増)と大幅な伸びとなった。
(3) タンカー
これまで毎年大幅な伸びを示してきたタンカー輸送量は石油消費の落ち込みにより2億4,900万トン(前年比2.2%増)にとどまった。
しかしながら運賃収入は,タンカー市況低迷の中で,長期契約船についての燃料油価格上昇にともなう運賃の見なおし等により3,854億円(同28.4%増)と増加した。
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