第1節 船員災害等の現状


  昭和48年度の船員災害疾病発生状況は 〔II−(II)−14表〕のとおりである。災害による死傷の年1,000人当りの発生率は,全船種平均35.5で前年度と比較すると0.1ポイント減と僅かながら減少しているものの陸上全産業の平均災害発生率と比較すると約3倍の高率であり,死亡については約9.5倍に及んでいる。これを船種別にみると漁船が最も多く,次いで特殊船,汽船の順となっている。災害の原因別では 〔II−(II)−15図〕にみるとおり,転倒,墜落,落下等の作業行動災害が最も多く全災害の約8割を占め,次いで動力運転災害,その他の災害の順となっている。
  一方,疾病の年1,000人当りの発生率は,全船種平均で53.3で前年度に比べると1.9ポイント減少している。船種別では汽船が最も多く,次いで特殊船,漁船の順となっている。疾病の種類別では,消化器系の疾患が圧倒的に多く,全体の約4割を占め,次いで筋骨格系及び結合織の疾患,呼吸器系の疾患,神経系及び感覚器系の疾患の順となっている。


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