第3節 教育養成の今後の課題


  最近の海運業界の動向は非常に目まぐるしいものがあり,Mゼロ船からコンピュータをとり入れた超自動化船へ推移していくことが予想され,船舶の巨大化,高速化,輸送形態の変革,海上交通の輻輳度の増加,海運経済の変動等により,船員に対し資質,技能,知識等の習熟について幅広い要求がなされるようになってきている。
  したがって,船員教育も一層充実する必要があるが,ことに既成船員に対しては,さらに的確な再教育訓練を実施する必要があり,実船を模擬し,かつ短時間で反覆訓練の可能なシミュレータを教材として使用することが最適かつ効果的な再教育の方法と考えられており,さらに,今後の業界の動向,世界情勢,政府間海事協議機構(I.M.C.O)の勧告等を勘案して,新しい船員教育のあり方について検討を重ねていく必要がある。

表紙へ戻る 目次へ戻る