第2節 水路業務


  船舶の安全運航に資するため,海上保安庁は,港湾・航路を測量し,また,海潮流,潮汐等の海象や天文の観測を実施し,海図,水路誌等を刊行するとともに,港湾工事,演習・訓練等の海上交通の障害となる情報を船舶及び海事関係者に迅速に提供する水路通報業務を実施している。
  昭和49年度には,港湾・航路整備の進ちよくに対応して酒田港等112港の港湾測量,加布良古水道等2か所の航路測量等を実施し,海図,特殊図48版,水路書誌27版を新改版したほか,既刊海図を最新に維持するため312件の補正図を発行した。また,海上交通の障害となる事項については,14,780件に及ぶ水路通報を行い船舶への周知を図った。
  海外に対する水路技術協力として49年度においては,マラッカ・シンガポール海峡の第4次水路調査を沿岸3か国との共同で実施し,同海峡の水路調査の全計画を終了した。また,インドネシア政府の要請によりロンボック・マカッサル海峡の水路調査に必要な予備的調査とそのためのインドネシア水路技術者の研修を実施した。

表紙へ戻る 目次へ戻る