第5節 今後の課題


  海洋汚染防止に関する今後の課題としては,規制の強化,監視・取締り体制の整備,海洋汚染防止技術の研究開発,国際協力の推進等が考えられる。
  まず,海洋汚染防止のための規制は,海洋汚染防止法等によって行われているが,海洋汚染の現状にかんがみ,これら規制の一層の強化を図るとともに,特に船舶による流出油事故等の海上における災害の防止については,従来の防災体制の充実に努めるほか,抜本的対策を図るため法令の整備を早急に検討する必要がある。
  これら規制の実効を期すためには,監視・取締り業務は今後ますます増加するものと考えられるので,監視・取締用機材等について一層の充実を図る必要がある。更に廃油・廃棄物処理施設の整備,し尿処理装置の船舶への設置等についてもその促進を図るとともに,汚染された海域の浄化のため,港湾及び一般海域において汚泥のしゅんせつ,廃油やごみの清掃等の海洋汚染防除事業を積極的に実施していかなければならない。
  また,海洋汚染の防止対策を一層推進するため,汚染状況の実態は握を行い海洋の浄化の促進等の技術,大型油回収船等大量流出油防除技術,船舶からの排出油の自動記録装置等の海洋汚染防止技術の向上を図るほか,港湾整備等についての環境アセスメントの手法開発とその実施につとめる必要がある。
  一方,海洋汚染は局地的な問題にとどまらず,国際的にも大きな問題となってきており,我が国としては今後とも積極的にこれに参加し,情報の交換,技術の交流等に努めるとともに,国際条約を早期に国内法にとり入れる必要がある。

表紙へ戻る 目次へ戻る