第2章 船員雇用対策

  最近における我が国船員の労働市場においては,世界的な不況の長期化,日本船の国際競争力低下等による海運業の低迷並びに国際的漁業規制の強化等による漁業の不振等を反映して,海上労働力需給は緩和状態が続き,昭和51年度における求人倍率は年平均0.26倍で,陸上産業の求人倍率0.64と比較しても著しく低い値を示しており,船員の雇用情勢は極めて悪化している。
  このような船員雇用をめぐる厳しい情勢に対処し,船員の雇用の確保と安定を図るため,次の施策を講じている。


1 船員雇用対策基本方針の策定

2 船員制度の近代化による職域確保

3 船員再就職特別給付金

4 失業保険金の延長給付制度の積極的活用

5 漁業離職者に対する職業転換給付金の支給

6 北洋漁業に関する漁業離職者対策