3 新規学卒者の就職問題


  四面を海で囲まれた我が国は,その必要性から毎年一定数以上の優秀な新規船員を養成確保してきたが,近年における海運界の不況等により,船員教育機関を卒業しながら陸上へ就職せざるを得ない者も少なくない。このことは,海上の職場を求める卒業生にとっても,また,長期間にわたってこれを育成してきた社会にとっても好ましいことではない。海運界においては,今後における船員制度近代化及び船舶の技術革新に備え,また,乗組員の年令構成の適正化を図るためにも,長期的展望にたって,最低限度必要な新規船員の確保を図る方策を講じていく必要があると思われるが,他方,船員教育機関においても,船員労働力の需要供給の見通しの上にたち,今後の船員養成の基本的なあり方,方向について検討する必要がある。

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