2 国民の海外旅行の状況
我が国の海外旅行者数は, 〔IV−6表〕のとおり,所得水準の向上,手軽に利用できる団体旅行の普及等により年々大幅に増加してきた。石油危機の影響を受けて昭和49年,50年は微増にとどまったが,51年にやっと足踏み状態から脱し,かなりの伸びを示し,引き続き52年においても前年比11%増,53年も12%増と好調な伸びを示している。
54年1月〜6月に入ってもかなりの伸びで推移しており,国民の海外の志向の強さを示している。
53年の海外旅行者の出国時期をみると,夏季の8月が圧倒的に多く約35万人,次いで11月,3月,9月の順となっている。
海外旅行者の旅行先を受入れ地の統計によってみると 〔IV−7表〕のとおり,韓国台湾,香港,ハワイと例年通りの順位であるが,対前年の伸び率ではカナダが31%も増加している。
これらの海外旅行者の平均旅行日数は53年においては8.1泊となり,前年に比し0.1泊の増加となった。
また,年代別では. 〔IV−8図〕のとおり,男性の場合は30代,40代で56%を占め,雄の場合は20代で40%を占めており,旅行を行う年代層にかなりの差が見られる。
海外旅行の自的は 〔IV−9表〕のとおりで,観光を目的とする海外旅行者数は,業務目的の海外旅行者数を圧倒的に上回って年々増加してきており,53年には前年より0.2ポイント増加して全体の83.8%を占めるに至った。
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