|
第1節 国際旅客輸送
昭和54年の国際旅客輸送の動向は, 〔1−2−1表〕のとおりである。入国者総数は,515万5,000人で前年比12.9%増(53年9.1%増)と円安傾向等を反映して著しい伸びを示した。うち,我が国への入国外客数は,111万3,000人で前年比7.1%増(53年1.0%増)であった。
入国外客数の動向は,54年初は,53年来の円高等の影響によりその伸びは停滞気味であったが,後半は,円安等を反映して次第に増加している。なお,55年1〜6月期の入国者総数は前年同期比で21.2%増であり,うち入国外客数は同20.6%増と高い伸びで推移している。
入国外客数のうち,滞在客は96万7,000人で前年に比べ6.7%増加した。その入国目的をみると,滞在客の60%を占める観光が57万9,000人で前年比2.8%増,商用は10万6,000人で同11.4%増,その他が28万2,000人で同13.9%増であった。これら入国外客の来訪時期を月別にみると,観光客は10月が最も多く7万1,000人,次いで7月,8月の順で,最も少いのは2月の2万5,000人である。また,商用客は10月が最も多く1万1,000人,次いで11月,9月の順で最も少いのは12月の6,000人である。
また,入国外客を国籍別にみると,アメリカが最も多く30万2,000人(観光客58.8%,商用客15.7%)であるが,前年に比べ3.7%減と昨年に引き続き前年水準を下まわり,入国外客数に占める割合は53年に比し3.1ポイント減の27.1%となった。次いで,台湾が前年比63.8%増の18万8,000人,韓国が同8.6%増の10万3,000人である。特に,台湾が前年に比べて大きく上まわったのは,54年1月から海外旅行に関する外貨持出制限が緩和されたことによるものと思われる。
一方,54年の出国者総数は,516万4,000人で前年比12.4%増(53年9.3%増)であり,出国者総数が500万人台となったのは過去初めてである。うち,出国日本人数は403万8,000人で,前年比14.6%増(53年11.9%増)と前年を上まわったものの,年を通じてみると年初は53年来の円高により2桁台の高い伸びを維持してきたが,相次ぐ航空運賃の値上げや秋以降の円安により伸び悩み状態が続き,55年2月には4年10か月振りに前年水準を下まわった。更に,4〜6月期も連続してマイナスとなり,55年1〜6月期の出国日本人数は,195万人で前年同期に比べ2.8%減と入国外客数の動きと対照的な動きを示している。
空港からの出国者数は,399万9,000人で全体の99%を占めている。空港別では,成田(構成比61%),大阪(同24%),福岡(同6%)の3空港で全体の91%を占めている。
出国日本人のうち観光を目的として渡航した者は全体の84.4%を占め,前年に比べ15.3%増の340万8,000人となった。また,出国時期を月別にみると,8月が最も多く40万7,000人,次いで2月,3月の順で最も少いのは12月の29万人である。
海外旅行者の旅行先を受入地別にみると,例年どおり台湾,韓国が多く,次にハワイ,香港の順となっているが,韓国は国内情勢等から前年に比べて3%減となっている。
このような出入国者数の動きを反映して,54年度の航空機利用出入旅客数は,前年度比10.4%増(53年度10.8%増)の1,196万5,000人となった。このうち,我が国航空企業利用出入旅客数は451万8,000人で前年度比9.2%増となり,我が国航空企業による積取比率は前年度に比べ0.4ポイント減の37.8%となった。
|