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2 巡視船艇・航空機の整備
前述したような業務に対応するため,海洋二法の施行された52年度以降海上保安庁においては,巡視船艇・航空機の増強・代替を推進してきた。その結果,52〜54年度予算においてヘリコプターとう載型巡視船4隻,1,000トン型巡視船26隻,30メートル型巡視艇13隻を含む巡視船艇88隻(増強22隻,代替66隻)及び大型飛行機(YS-11A型)3機,中型飛行機(ビーチクラフト200T型)11機,中型ヘリコプター(ベル212型)10機からなる航空機24機(増強13機,代替11機)の整備を行った。更に55年度予算においても,ヘリコプターとう載型巡視船1隻,1,000トン型巡視船2隻,30メートル型巡視艇6隻を含む巡視船艇22隻(増強11隻,代替11隻)及びビーチクラフト200T型2機,ベル212型10機からなる航空機12機(増強5機,代替7機)を整備することとしており,これらの巡視船艇及び航空機が就役すると,海上保安庁の勢力は巡視船艇343隻,航空機53機を擁することとなる。
巡視船艇についてみると,海洋二法の施行により大幅に増加した外洋警備に対処するには,中型巡視船を中心とする従来の体制では質,量とも不十分であったため,老朽化していた450トン型巡視船を大型船に代替するとともに,大幅な増強を行い,当初の目標を達成しようとしている。
ヘリコプターとう載型巡視船は,外洋における長期間にわたる行動性とヘリコプターの機動力を組み合わせることによって,その監視捜索能力及び救助能力を大幅に高めたもので,外洋における漁業水域の監視取締り及びタンカールート等の公害監視にあたらせている。また,1,000トン型巡視船は,外洋警備に従事する巡視船艇の主力として,長期行動を可能にし,減揺水槽の採用により作業性能を向上させたものでおもに領海警備を中心とした外洋業務に従事させている。
次に,航空機についてみると,大型飛行機YS-11A型は,外洋における漁業水域,タンカールート等の監視にあたっている。また,中型飛行機ビーチクラフト200T型は,固定翼機の主力として沿岸海域を中心として領海警備,公害監視等の業務に従事させている。
次に,中型ヘリコプターベル212型は,外国船舶の船名,登録番号,漁具,行動態様等の詳細な監視・確認及び船舶交通のふくそう海域における公害監視に従事しているほか,吊上げを要する救難活動に威力を発揮している。ベル212型はヘリコプターの主力として整備が図られており,我が国沿岸全水域をカバーするよう整備を進めることとしている。また,同型機はヘリコプターとう載型巡視船にとう載されて,巡視船の行動にあわせて外洋における外国漁船,油等不法排出船の詳細確認,追跡等にもあたっている。
海上保安庁は,1で述べたように海洋秩序の変動を背景として大幅に広域化し,多様化した業務に対処するため,巡視船艇及び航空機の増強を図るとともにそれぞれの特性を活かして業務の執行にあたってきている。しかし,海洋法条約の成立による200海里水域における海洋汚染取締り業務の増加,海洋利用開発の進展等新海洋秩序の一層の進捗に伴って増大することが予想される業務を的確に執行していくためには,巡視船艇・航空機の特性を活かしこれを一層効率的に組み合わせる等,効率的な執行体制によりこれに対処していくことが必要である。このためには,通信体系も含めて更に機動力の強化を図る等,その勢力の一層の補強を図っていくことが必要である。また,海上保安業務の国際化に対応するため,語学能力の向上,多様化しつつある事案に対応する捜査・取締り能力の向上を図る等海上保安官個々の資質の向上を図るための研修・教育機能の強化等の人的側面の充実も要請される。更に,船艇・航空機の拡充に対応する基地施設の充実,ひつ迫が予想される石油事情に対応する安定した燃料供給体制の整備等の補給支援体制の整備等,各分野にわたってきめ細かく執行体制を見直していくことが必要である。
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