3 航空通信施設
航空機の安全と効率的な運航を確保するためには,情報を迅速かつ正確に伝送することが必要である。このため,国際航空固定通信網の主要中継局である新東京国際空港に電子計算機を帯いた国際テレタイプ中継システム(AFTAX)を整備し,更に,東京国際空港を含む幹線5空港にも同じく電子計算機を用いた国内テレタイプ中継システム(DTAX)を整備して,データ伝送の迅速性と正確性を確保している。これらのシステムを補完してデータ伝送のより一層の正確性を図るため,東京航空交通管制部に入力監査システム(IDP)を設置している。54年度からは通信量の増加と世界的なデータ伝送の高遠化に対処するため,DTAXとAFTAXについてシステムの性能同上を図っている。
飛行場情報放送業務(ATIS)は,空港に離着陸する航空機に対し,空港気象,使用滑走路及び航空保安施設の状況等,その離着陸に必要な情報を常時放送することにより航空機の航行を援助する業務であり,現在,新東京国際空港等8空港において業務が行われている。55年度には,千歳空港に整備し,56年度に運用を開始する予定である。
航空銘情義提供業務(AEIS)は,航空路上を航行中の航空機に対して,気象情報等航行の安全に必要な情報を放送と対空通信によって提供する業務である。54年度には,札幌航空交通管制部においても業務が開始され,全航空交通管制部で実施されることになった。更に,交信覆域の拡大を図るとともに,55年度において低高度を航行する小型機に対しても有効な箱根対空送受信サイトを整備する予定である。
|