2 資金協力


  政府開発援助には,技術協力のほか発展途上国に対して直接供与されるものとして,より貧困な発展途上国に重点をおいた無償資金協力(贈与)と二国間政府開発援助の大宗を占める有償資金協力があり,後者には供与形態によりプロジェクト借款と商品借款がある。
  更に,このほかに経済協力に携わる国際機関に対する出資や拠出を通して間接的に援助を行うものがある。なお,ここでは二国間ベースの資金協力について述べる。

(1) 無償資金協力

  運輸関係案件の55年度実績(交換公文が締結されたもの)は 〔1−8−3図〕のとおりで,バス,トラック,漁業調査船,訓練船等が大宗を占めている。

(2) 有償資金協力

  運輸関係プロジェクト案件は, 〔1−8−4図〕のとおり有償資金協力(円借款)のなかでも大きな割合を占めており,その内訳は 〔1−8−5図〕のとおりである。また,運輸関係プロジェクト借款の55年度実績(交換公文が締結されたもの)は 〔1−8−6図〕のとおりで,24件総額1,792億8,500万円である。なお,このなかには,中国がその近代化建設において高い優先度を与えている鉄道,港湾の5プロジェクト,また,運輸基盤施設の整備について我が国が従来から協力を行っているインドネシアの港湾,鉄道等の4プロジェクトが含まれている。


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