3 業務の効率化
(大幅な要員合理化の実施)
国鉄の収入に対する人件費の比率は高いものとなっており(58年度において一般人件費で63%),国鉄経営の改善のためには,経営の近代化,合理化による業務能率の向上を図り,要員縮減に努めることが緊要な課題である。
58年度においては,当初,28,900人の要員縮減を予定したが,各職場における経営改善意欲の高まりもあり,59年2月のダイヤ改正に伴う貨物輸送システムの転換をはじめとする輸送全般にわたる効率化,営業体制,保守部門の近代化,管理部門の簡素化等各部門にわたって近代化,合理化を徹底して推進した結果,この予定を大幅に上回る43,500人の要員縮減が行われた。
59年度においても,新規採用の原則停止を継続する他,各部門にわたる近代化,合理化の徹底により,25,000人の要員縮減を計画しているが,能率指標(職員1人当たり輸送量)の実績(58年度597千人トンキロ)が経営改善計画の年度別目標(58年度611千人トンキロ)を下回っている実情にも照らし,今後とも作業体制の見直し,業務の実態に適応した勤務体制の適用,職員の弾力的運用等による業務の能率向上と要員の縮減を一層積極的に推進する必要がある。
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