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2 今後の幹線交通体系の整備の方向
(経済社会情勢の変化と交通に対する要請の変化)
2度にわたる石油危機を経て,我が国経済社会は経済の安定成長への移行,生活水準の向上に伴う国民意識の多様化,産業構造の変化,国際化や情報化の進展,人口・産業の地方分散化傾向等大きな変化が進行している。このような経済社会情勢の変化のなかにおいて,交通の分野においても,輸送量の増加が全般的にこれまでより緩やかなものとなる一方,高速性,快適性,信頼性といった輸送サービスの質的向上への要請が強まっており,今後ともこのような傾向が持続するものと予想される。
(高速交通サービスの地域格差の解消)
このような経済社会情勢の変化のなかで,高速性志向の高まり等に対応し,幹線交通体系の整備を進めていく必要があるが,航空,新幹線といった高速交通サービスの便益を享受できない空白地帯がなお全国的に散見される現状にかんがみ,長期的な方向としては高速交通サービスの地域間格差を解消し全国土にわたってできるだけ日帰り可能圏を拡大するという観点から,地方の中心都市から1〜2時間程度で空港,新幹線といった高速交通施設にアクセスできるよう高速交通体系のネットワークを充実していくことが必要である。
この場合,これら高速交通施設の整備に当たっては,今後とも財政,空間等の制約の強まりが予想されるので投資の重点化,効率化を図りつつ,利用者のニーズにも十分配慮し,各高速交通手段の特性に応じて長期的な視点から順次選択的に整備を進めるとともに,これら高速交通施設と体となって機能し,その質を高める在来鉄道の列車設定の適正化等のフィーダー機能の充実を図る必要がある。
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