第7章 外航海運,造船業の再構築と港湾整備の進展をめざして

 この章のポイント
 ○ 我が国外航海運業と造船業は,近年の事業環境の変化等により,これまでにない厳しい局面に直面している。
 ○ 海運企業については,厳しい経営状況のなかで,経営の減量・合理化を進める一方,当面,緊急な対応を要する北米定期航路問題及び日本籍船の海外流出問題への取組みが求められている。また,海運企業は,経営の安定化や船員の新たな職域開拓に資するため事業多角化等の経営基盤の強化に努めており,政府としても,このような企業の経営改善努力が成果をあげうるよう環境整備を図っていく。
 ○ 厳しさを増す船員雇用情勢に対処するため,就職あっせんの強化,外国船への職域開拓陸上職域への転換,船員教育訓練の充実等の船員雇用対策を促進するとともに,船員制度の近代化を図っていく。
 ○ 我が国造船業は,需要構造の変化等に対応するため,過剰設備の処理,集約化等の構造調整を実施した。
 ○ 港湾が,物流拠点のみならず,レクリェーション基地等市民の生活の場としての役割を総合的に果していけるよう,港湾における構築物規制の緩和や技術基準の改正を行うとともに,公共事業と民活事業を効果的に組み合わせた総合的な港湾整備を積極的に推進している。


はじめに

第1節 岐路に立つ外航海運

第2節 船員対策の推進

第3節 活力ある造船業をめざして

第4節 豊かな社会を支える港湾の整備