北海道

道路整備

 北海道の道路については、新しい北海道総合開発計画に基づき、道内外の交流を支えるため、また、安全・安心に暮らせる地域社会を形成するため、ネットワークの強化やモビリティの向上を図る施策を推進します。
 具体的には、暮らしを支え自立と競争力を強化する基幹的なネットワークの整備、冬期道路対策、交通安全対策、都市部の渋滞対策などを効率的・効果的に進めます。また、近年も地震、豪雨、豪雪、斜面崩壊などが頻発していることを踏まえ、引き続き道路防災対策を進めます。
 また、人口が減少する一方で地域ニーズは多様化していく中、効率的・効果的に地域課題を解決していくために、行政だけでなく地域の多様な主体の発意や活動、地域資源、既存ストックを最大限活用してインフラ整備やその利活用に取り組みます。この際、例えば沿道の既存林を道路の防雪林として活用するなど、北海道らしい独自の工夫を「北海道スタンダード」として柔軟に検討し、安全かつ機能的で低コストな整備に取り組みます。

【高規格幹線道路をはじめとする基幹的なネットワーク】 
 北海道は、国土の約2割を占める広大な地域に地方都市が広域に分散している上、人流・物流ともに約9割が自動車交通に依存しています。このような広域分散型社会を形成している北海道において、暮らしを支え自立と競争力を強化する基幹的なネットワークが効率的・効果的に形成されるよう、高規格幹線道路で連絡されていない圏域中心都市間、圏域中心都市へのアクセスを強化する区間、空港・港湾へのアクセスを強化する区間などにおいて効率的・効果的な整備を推進します。

【一般国道事業】 
 一般国道については、都市部等における交通混雑の緩和を図る整備、災害に強く安全で確実な道路交通を確保するための防災対策・路面や構造物の補修・道路情報の提供などを推進します。また、建設後長期間経過した道路ストックが今後増大することを踏まえ、予防保全により橋梁の長寿命化を図るなど既存ストックの計画的・効率的な管理を行います。

【地方道事業】
 道道については、地域の幹線道路として、物流の効率化、生活圏域の広域化及び中心市街地の活性化、観光振興の支援などのため、不通区間等の解消、冬期交通対策などを重点に事業を進めます。
 市町村道については、日常生活の基盤となる公共施設への連絡道、バス路線の整備などを重点的に進めます。

【道路防災事業】
 北海道では近年も地震、豪雨、豪雪、斜面崩壊などが頻発していること、また、北海道は道路密度が全国の半分以下であり、通行止め発生時の社会的影響(迂回や孤立)が大きいこと等を踏まえ、異常気象時通行規制区間等における岩盤斜面対策、橋梁の耐震補強等の道路防災対策を推進します。

【雪寒事業】
 冬期においても安全で円滑な自動車交通及び歩行者空間を確保するための除雪事業を行います。また、雪崩・地吹雪による視程障害から道路交通を守る雪崩予防柵・防雪柵・防雪林などを設置する防雪事業を進め、冬期間の安全で快適な道路交通ネットワークの確保に努めます。
 都市部において課題となっている冬期間の渋滞を緩和するため、交差点部における除排雪などの実施、「つるつる路面」対策として重点的な凍結防止剤の散布を行い冬期路面対策の強化を進めます。
 また、きめ細やかな冬期道路対策・情報提供を行うため、地域ボランティアの方々との連携・協力による取り組みを積極的に進めます。

【交通安全事業】
 北海道の交通事故死者数は、毎年高い水準で推移しています。このため、安全な道路交通環境を目指し、事故発生の多い区間における集中的な事故対策や北海道に多い死亡事故の対策などを推進します。
 また、少子高齢化社会に対応するため、バリアフリー化や通学路の整備など人優先の安全・安心な歩行空間の整備を推進します。

【街路事業】
 都市における円滑な交通の確保、豊かな公共空間を備えた良好な市街地の形成を図るため、都市計画に基づいた街路事業の整備を推進します。例えば、自動車交通渋滞の著しいボトルネック踏切を解消する抜本的対策である連続立体交差事業や、既成市街地で中心市街地の再編や地域活性化の拠点整備を図る土地区画整理事業などを推進します。

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